フランス製のおそらく20世紀前半に作られたC管ベーム式クラリネットです。ヴィンテージクラリネットのC管はただでさえ流通が少ない上に、あったとしてもアルバート式のキーシステムである場合が多いので、大変希少なクラリネットだと思います。刻印にあるE. Dupyrat(エリー・デュペイラ)は、フランス南西部リベラックで、20世紀前半に作曲・楽譜出版・楽器販売など多方面に活躍されていた方だそうです。
海外通販を辛抱強く探し続けてようやく見つけて入手したのですが、現状ではタンポはもちろんキーの動きや金属パーツのゆるみなど色々問題が多く、演奏できる状態にありません。木の種類は不明ですが一般的なグラナディラに見えます。木の大きな割れや傷はないように見えますが、素人故に見逃している細かい割れや傷はあるかもしれません。いずれにせよ、修理業者さんによるオーバーホールが必要です。
C管であることの参考写真として、6枚目の写真に手持ちのC管クラリネット(Thomann製プラ管)と並べた写真も載せました。プラ管の方は付属しません。
クラリネット本体以外は、写真にあるハードケースが付属します。こちらは古い割に状態が良く、非常に味があってかわいいデザインです。マウスピースは付属しませんが、一般的なB♭クラリネット用のものが使用可能です。
C管クラリネットは、新品でも数が少なく木製のものは数十万円しますし、まして演奏可能なヴィンテージ管となると一体いくらになることかと思うと、自分でオーバーホールを頼んで使いたいとも思いましたが、自分の演奏技術を考えるとプラ管で十分な気もして、もっとこのクラリネットの潜在能力を活かして頂ける方にお譲りしたいと思い至りました。よろしくお願いします。
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